始まり、、
いよいよ、明日、ニノの舞台初日の幕が上りますいやぁ~、楽しみです・・・って、観に行けるわけでもないのだけど、、それでも、ちらっとでもエンタメニュースでやってもらえれることを期待していますほんのちょこっとでも観てみたいので
LOOK at ★!plusより
この間、稽古場でさ、何人かが「これ、言ったら『マクベス』なのかな」みたいな会話をしてたんだけど、それ聞きながら俺、「言ったら、つっても、‘マクベス’ってなんだっけな、、、」みたいな。『マクベス』、観た事はあるけど覚えてないし、そもそもこの『見知らぬ乗客』がまだよく分かってないし、話の意味するところが、全然見えなかったんだよね
この話は50年以上前にヒッチコックが映画にして、それがすごく有名なんだけど、舞台もその年代のアメリカの話として進むのね。言ってみれば時代劇だよ、外国の。だから列車のシステムとか駅の名前とか、なかなかピンと来なくて。更に俺がやるのは殺人鬼らしいんだけど、動機がはっきり描かれてないんだよ。ブルーノってヤツで、ある男を落としいれようとしているんだけど、何故そうしたいのか、何故人を殺すのか。言ってみればサイコキラーなのかな。でも実は、こういう役って意外に簡単に出来ちゃうの。だって、普通に生きてて、なかなか殺人鬼には出会わないじゃん。だから、そういう人に対するみんなのイメージの引き出しが少ないんだよね。凶器を持ち出せば、それだけで‘殺人鬼’は完成しちゃう。3秒ぐらいで認識してもらえると思うよ。でもそれじゃ、イヤなんだよね、俺は。どんな人が一番リアルに怖いかって、何を考えてるのか分からない人でしょ?でも、何を考えているのか分からない人にも、ワーワー言ってる人もいれば、言ってない人もいるだろうし。そのあたりをどうするかはこれから決めていくけど、いずれにしても、あんまりやり切った感は出さないようにしてる。
大体、演技してて達成感なんてないからね。そこ(自分の満足感)に明確なものを求めると、それはただの自己満足になっちゃう。それを求めていい場合もあると思うし、他の人がそうするのは全然いいんだけど、俺はダメなの。やり切った感なんて覚えちゃうと、それが答えになっちゃうから。どんな芝居も、それは舞台でも映像でもなんだけど、やってる間はモヤモヤしていたい、っていうのが自分の理想かな。だから、ブルーノも分かんないまんまいくと思います。演じる役が理解出来ないのは、俺にとっては悪いことじゃないの。だって二宮和也という人間のことだって、未だにどういうヤツなのか分かんないもん。
最初からやり切っちゃいけないと思うのはね、『見知らぬ乗客』が舞台だから、ってこともすごく大きい。テレビドラマは・・もちろん、全部がそうだってことじゃないよ・・一方的に届けるでしょ。だから時にはやり切っちゃう必要も出てくるのね。それに対して舞台、、厳密に言うと、舞台に限らずライブでやる娯楽全般なんだけど・・・は、温度が違うのね。演出家と演者の作品に対する熱と、さらに見せる側と見せられる側の熱と。その熱をどう調整するかってことがすごく大切になる。逆に言うと、その熱をその場で調整出来るのが舞台なのね。例えば、演出サイドが作品にめちゃくちゃ情熱を持ってても、演者がそれを消化してないと話にならないし、見せる側がいくら作品について知識が豊富でも、見せられる側がそれについていけないと「テキサス?どこなのそれ?えっ、何ホテル?」みたいなことになるでしょ。今回はそこら辺を細かく砕いていかないと、勿体無い事になるんじゃないかと思うわけ。意味無く難しくなるのはイヤだな、と思うんだよね。だって、舞台って客席に700人いるなら、出演者とスタッフと700人でやってんだよね。だからみんな携帯電話の電源も切るしさ、その舞台に集中するわけじゃない?その緊張感って、何も舞台に出てる役者さんの緊張感だけじゃなくて、700人分を足した緊張感なんだよね。
多分、この舞台にはサービス的な笑いなんて一つもないと思う。そういう緊張感たっぷりの作品、救いのない話は嫌いじゃないです。嫌いだったら、戦争に行って、仲間はどんどん死んでいって、自分は捕虜になって・・・なんて話はやれないよでも暗い話をやってる時は、なかなか喜びは見出せないよね。いや、いいんだよ、もし‘シリアス俳優’と呼ばれたとしても、それはそれで全然OK♪その分、ありがたいことにバラエティという場所があって、明るさや楽しさはたっぷり補わせてもらってるし。俺ね、そんなに欲張りじゃないの。「シリアスな芝居でも楽しい想いがしたい!」なんてことは思わない。でも、ちょっとだけ振り返ってもいい?ちょっと前までは俺、明るい役も色々やってたよね。『山田太郎ものがたり』とか楽しかったね、、、うん、楽しかったいや、でもちょっと待って?『ピカ☆☆ンチ』は2時間弱の映画の20分間、フルフェイスのヘルメット被っててさ、全身タイツみたいな服でさ。撮影、冬なのに超薄着で寒くって、意味分かんなかったな。あれはツラかった、、。ということは、どの時代も楽しいことばっかりじゃない、ってわけだね、うん
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コメント
太一くんに指摘されてたけど(?)
「舞台やってるから声が通る」ニノ
あーん見たかったな~
投稿: さらん | 2009年7月20日 (月) 08時19分
おーちゃんと読み合わせの日々を送って、無事初日を迎えたのね
幕が上がった瞬間に、「始まった…」と呟くおーちゃんに、絶大な愛を感じます
投稿: manmi | 2009年7月21日 (火) 08時11分