そこにあるもの
女性○身の表紙のニノにドキドキする気持ちを抑え、‘ぴ○’をご購入♪ニノのビジュアルももちろん大好きだけど、独特の感覚でインタビューに答えるニノの言葉はじっくりと味わなければ♪
テーマは‘生’
‘生’とそれ以外の違い、っていうのは、受け取る側にとっての違いですからね。テレビの画面なのかスクリーンなのか、誌面なのか、そりゃ見る人にとっては違うと思いますよ。でも僕にしてみれば全部‘生’だし。だから変わんないんですよ、どっちも。緊張感やライブ感ってことでいうと、客前であるかどうか、生放送であるかどうかよりも、演じる役柄を持っているかどうかの違いの方が大きい気がしますね。セリフが決まってないバラエティ番組なんかの方が、よっぽど‘生’なんですよ。もっと言えば、居酒屋で知らないオジサンと喋ってる時の方が、ずっとずっと生だし。何言われるか想像つかないからさ、集中して話を聞くじゃない?聞こえなかったらもう一回聞き直したり。舞台で相手のセリフが聞き取れなかったから聞き直す、ってことは、あんまりないでしょ。
同じ‘生’でも、お芝居の時は役柄を一枚着てるのに対して、コンサートだとそれを脱ぎ捨てた‘二宮和也’というキャラクター、本人の素材がちゃんとそこに存在しないといけない。どっちも難しいけど、僕の場合は素材のまま戦う方がより難しいかな。例えば、今回のお芝居で耳を疑うような汚いセリフが出てくるんだけど、それを役として言ってる限りはお客さんもまあ、ついてこれるじゃないですか。けど、僕がコンサートのMCでそのワードを言ったら、お客さんドン引きですからね。そういう、キャラクターが持てる強さみたいなものが全くない状態で、僕らいつも戦ってるんで。だからセリフや動きが決まってる分、舞台は、むしろありがたいなぁ、って感じですね。
前に、舞台では本番中ちょいちょい記憶が途切れる、って話をしたけど、コンサートの時にはさすがに記憶が飛ぶことはないね、テンションを振り切らないようにしてるから。僕らのコンサートはただ歌ってるだけじゃなくて、流れも作んなきゃいけないし、考えること多いし、ホントに何があるか分かんないから。例えば本番中メンバーのひとりに何かトラブルがあった場合、自分がどう動けばバランス取れるのか、っていう、ステージ全体の‘引き’の画(え)を一瞬で見なきゃいけないから、、テンションを振り切ること、出来ないよね。その点、お芝居だと全体を見るのは演出家さんの仕事だから、俺はあんまり意識しないでいい。自分の進むべき方向を考えるだけです。
舞台の本番中に、体から血が出ていてもきづかなかったという逸話を持つ、その集中力は?
それは集中力とはまた別の話じゃない?ある種の責任感、なのかな。コンサートでもそうですけど、血が出てようが骨が折れてようが、そんなことってどうでも良くて、踊ろうと思えば踊れるんですよ。だってそれはやんないと失礼じゃん!いや、痛いのは痛いかもしれないよ、でもそれを認めたら負けだから、認識しなきゃいいだけの話。・・・お金払ってもらってるわけだから、そこは大事ですよ、めちゃくちゃ大事!こっちは2時間半なら2時間半の時間を、9千円とかで売ってるわけですよ。しかも僕らが預かった2時間半という人の時間の価値は、本来もっと高いからね、それくらいの料金なんかじゃ収まんない。それでも買ってくれてるわけだから、少なくともその時間分は満足させないと!って思いますね、、、、うん。だってさ、‘時間返せよ’みたいな舞台もあるじゃん。そういう場合は文句言っていいと思ってんの、俺。観た人は何言ってもいいし、インターネットで何書いてもいいと思う。その権利も含めての料金だから。だから僕は知り合いの舞台を観に行っても、ダメだったら本人にはっきりそう言いますよ。招待で観に行くのは嵐のメンバーの舞台だけ。あとは自腹。だってそうしないと正直なこと言えないからさ。自腹だから、あんまり観に行かないけど
その(観劇の)日を中心に仕事のシフト組む人だっているわけじゃんか。それで観に行ったものが面白くなかったら我慢出来ないよ。俺は心が狭いから、そう思うわけ!逆にその芝居が面白かったら、また働こう、って思えるしさ、もしかしたら働く楽しさにだって成りえるかもしれない。動機は不純な方が長続きするんだからさ、、、。俺はね、元々団体行動ってのがほんとに苦手で、運動会も遠足も林間学校も臨海学校も、嫌で嫌でしょうがなかったの。だから今でも映画館とか劇場とか、正直言うと好きじゃない。コンサートなんか、やるのはいいけど観には行けないし。そんな俺からすると、開場、開演、休憩、終演って時間が全部決められて、入場も退場も規制されてさ、ほんとにお客さんはキツイだろうな、って思うわけ。だから、自分が舞台に立つ側になると大変だよね。そのキツさを我慢してでも観て良かった、というものをやらないとって思うから。
初日しか来られないお客さんがいる限り、初日からしっかりしたものを見せる義務があるし、それが出来ないなら‘初日2割引’とかやって欲しいよね。同じ業界の人たちが花を贈ってくれるのは‘完成おめでとう’ってことでしょ。なのに‘初日でバタバタしちゃってごめんね’なんて常套句、使うなよって思うの。だから僕自身の目標としては、開幕初日にピークを迎えて、それを千秋楽まで維持したいです。もちろん、維持するのって一番難しいんだけど。・・・これはあんまり良くないことなんだけど、幕が開いてからのダメ出しには無責任に‘了解’って言えない自分がいる。本番期間中も舞台をより良くしていこうという作業は素晴らしいんだけど、今日自分に出来ることは既に全部出し切ってるからさ。その上でダメを出されて‘OKです、明日はそうします’って言えるほどの力は、僕にはまだないかな・・・。それが出来るんならなんで稽古中にやんなかったのかな、って考え方もあるし。今日やりきった公演に対して自分として後悔が残ったなんてことは、絶対ないしね。どこまでフラットでいられるか、っていう所が最大のポイントじゃないかと思います。僕、本番前にストレッチとか発声とか、気合い入れとか、しないんですよ。それを否定してるわけじゃないですよ、一緒にやろうって言われたら‘いいですね’ってやるんだけど。でも特に今回の役は、分かりにくいんですよ。だからあんまり力いっぱい作りこんでやっちゃうと、観る人との温度差がどんどん広がってく一方だと思うから。あんまり気合を入れたくない気がしますね。
今作は災難級に熾烈なチケット争奪戦が予想される。そんな状況を率直にどう思う?
熾烈な争奪戦にもなるでしょう、嵐の二宮クンが出てるんですからっ・・・ほんとに有り難いことですね。会場が埋まるだけでもう、大富豪の遊びと言われても仕方ないぐらい贅沢なことだから、本当ならギリギリまで(お客さんを)入れてあげたいな、って思います。でも、入場数が決まっちゃってるからそういうわけにもいかないんだよね。ひとりでも多く観てもらえたらとは、すごく思うんだけど、この作品を青山劇場とかの広さでやるとそれは多分違うんだよな・・・。そこは分かってもらえたらというか。とにかく‘金返せ!’って言われないよう、頑張ります♪
| 固定リンク
「二宮和也」カテゴリの記事
- 輝けるDECADE~ニノ~(2009.10.12)
- 観劇 (注:ネタバレあり)(2009.08.05)
- 始まり、、(2009.07.17)
- 旅の途中(2009.07.17)
- 僕らの足跡(2009.06.24)
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
プロ意識っていう領域にいれてしまうのは
いいのだろうかっ?!と言うくらいの超プロ意識・・にのの舞台を観にいける幸運な人には1秒一時、舞台を楽しんでもらいたいです。にのは凄いなあ、本当に。記事を読んで自分の仕事に対する姿勢を猛烈に反省中。(苦笑)
投稿: ゆい | 2009年6月21日 (日) 05時54分
ゆいさん、
ホントにね♪自分の仕事に対する考え方や態度を改めなければ居眠りしてる場合じゃないね
ニノって、いつも観る側の目線で考えてくれるんですよね。自分がどうしたいか、よりも、自分だったらどう観たいか、てね♪
投稿: manmi | 2009年6月23日 (火) 13時53分